「アスペルガー症候群(自閉症スペクトラム障害)と診断されていて、コミュニケーション能力の面や、想像力の欠如などで悩んでいます。どうすれば症状は良くなりますか?アスペルガー症候群の克服方法などがあったら教えてください。」
といった質問に答えていきます。
この記事を書いている僕は、発達障害当事者(アスペルガー症候群)です。
自分自身21歳の頃に心療内科で診断を受けました。
この記事を読んでいる方は、
「どうにかして症状を良くしたい」
「診断された障害と向き合っていきたい」
このように思っているのではないでしょうか。
と言っても、何からすればいいか。全く分からないと思います。
僕自身、当時はどうすればいいか全くわからなくて、結構しんどい思いもしましたが、
色々と模索しつつ、行動した結果、少しばかり克服できました。
なので、今回は、ぼくなりの「アスペルガー症候群の克服方法」について解説していきたいと思います。

目次
アスペルガーを克服するための3つの方法
アスペルガーを克服するためにはまず情報収集からです。
- アスペルガーはどういった特性を持っているのか
- 自分は何に困っているのか
- 何が苦手なのか
全貌を知らないと、克服しようがありません。そこで3つの方法をオススメします。
- 心療内科でカウンセリングを受ける
- 親しい友人に相談する
- 発達障害に理解ある場所に行く
順に解説していきます。
心療内科でカウンセリングを受ける
まず初めに、心療内科でのカウンセリングをオススメします。
なぜなら心療内科にいる臨床心理士は当事者の気持ちを理解してくれるからです。
アスペルガー当事者の中には、学校や会社などで、どうしてもコミュニケーション面で苦労したり、辛い思いをしてきたこともあったでしょう。
そんな過去から人間不信になってしまい、人と話すことができなくなってしまった当事者もいるのではないでしょうか。
ただ、心療内科の臨床心理士なら最後までしっかりと話を聞いてくれます。
自分の心の整理にもなりますし、一緒に話していけば、障害についての向き合い方・克服方法を知るきっかけにもなるでしょう。
親しい友人に相談する
次に親しい人に相談してみましょう。
周りの友達の中で発達障害に理解してくれる人がいると、変に気を遣わなくていいので楽になります。
自分が発達障害だということをカミングアウトするのは怖いですが、今まで仲良くしてきた人なら大丈夫。
本当に自分のことを理解してくれる人なら、障害の有無に関わらず、「あなた」を受け入れてくれるはずです。
ぼく自身、発達障害診断が出たときに、仲のいい友達にカミングアウトしました。
出来ること・できないことを伝え、把握してもらうからこそ今でも関係は続いていますし、気にかけてもらっています。
また、障害をカミングアウトするからこそ、本気で向き合ってくれたり、改善する方法などを指摘してくれます。
身近に自分のことを理解してくれ友人がいるだけで、精神的に楽になりますよ。
発達障害に理解ある場所に行く
- 発達障害支援センター
- 発達障害カフェ
- 発達障害に理解あるイベントスペース
多くの情報を収集できます。
実際にぼくも何度か電話で相談したこともありますが、親身に聞いてくれますよ。
そして、個人的に一番オススメなのが、全国にある発達障害に理解あるイベントスペースなどです。
全国には多くのイベントスペースがありますが、その中でも発達障害に特化したお店が
あります。
発達障害を持っている人たちが気軽に交流できる場所でもあります。
発達障害を持っている経営者や店長がいるところもあり、行ってみると結構勇気をもらえたりもしますよ(笑)
実際ぼくが住んでいる名古屋は、発達障害の方でも気軽に行けるお店が多く、いろんな場所に出向いて、多くの当事者の方から交流を通じて話を聞きました。
距離感も近く、仕事の悩み事や相談事もしやすく、これからの人生の手がかりになることも多いので、オススメです。
そして色々あって、ぼく自身も現在名古屋市中川区で発達障害を持ちながらも店長をしています(笑)
一人で悩み続けると悪い方向にしか行きません。まずは、心療内科や行政の力を頼りつつ、人に話したり聞いたりしつつ、発達障害について理解しましょう。そうすれば克服するための手がかりを掴めるかもしれません。
一番のアスペルガー克服方法は、「自分」と向き合うこと。
情報収集を終えたら、次のステップです。
その情報を踏まえつつ、徹底的に自分と向き合いましょう。
そうすることで実質克服することができます。
詳しく解説していきます。
アスペルガーという障害が自分に全て当てはまるわけでもない
いろんな情報収集をしていくことで、アスペルガーについてかなり理解度が高まります。
また、同じように悩んでいる人と会うことで、色々なヒントを得られることでしょう。
ただ、大事なのが、他人は他人。自分は自分ということです。
- アスペルガーは接客業が苦手だ
- 空気が読めないから○○はできない
- 想像力が無いから人のことを理解するのは難しい
たしかに、アスペルガー症候群(自閉症スペクトラム障害)当事者は、社会性・想像力・コミュニケーション面で他の人より苦手意識が強いです。
しかし、アスペルガー当事者のすべてにこれが当てはまるとは言い切れません。
当てはまっていても、得意・不得意が分かれてくると思います。
アスペルガーといえども、人それぞれ特性にばらつきがある中、アスペルガーだからこうだ!
と決めることは、自分の能力に制限を書ける行動になってしまうので注意です。
自分の向き・不向きを把握しつつ、できそうなことに挑戦する
障害の特性を理解しつつ、自分の向き・不向きを把握することができたら、できそうなことに挑戦しましょう。
今までは、ふわふわとしていても、多くの場所や人に相談することで自己理解を深めた状態であれば、何が出来そうか。何ができそうじゃないかという判断はしやすくなっているはず。
自分の特性を正しく理解しながら行動すれば、失敗することは少なくなるでしょう。
出来る、出来ないの他に、環境を変えるのも一つの手
自分の特性から、出来るできないを判断する手段のほかに、環境を変えてみるのも一つの手です。
特性的には難しいことでも、それを許してくれる環境なら失敗は失敗になりません。
実際、ぼく自身接客業が好きで、大学生のころから飲食店などを経験してきましたが、
どれもコミュニケーションの取り方が分からなかったり、マルチタスクが苦手で、
8回バイトを辞めてきました。
ここまでくると、接客業が自分には絶対に向いていないと割り切れましたが、
今では中川区の飲食店で店長という立ち位置でやらさせてもらっています。
というのも、飲食店は飲食店でも、人との繋がりを重視したイベントスペースなので、
そこまでテキパキ動く必要が無いのです。
また、コミュニケーション面でも、発達障害であるぼく自身の特性を理解してくれているので、難しいことや無理なことには配慮してくれます。
ぼくの場合はかなりレアなケースですが、このように特性上難しいことでも、理解してくれる環境があれば、問題なく働くこともできます。
このように、自分の特性と照らし合わせて、失敗・負担にならないことを選んでいくことで、かなり生きやすくなります。
一番大事なのは、自分自身。
- どうしたら自分がラクな状態で働けるのか
- どうしたら辛い思いをしなくていいのか
- 今の選択肢は正しいのか
情報収集も大事ですが、自分と会話することで、アスペルガーはほぼ克服することができるとぼくは思います。
何があっているのかを総合的に判断しつつ、自分の信じる道を進むことで、アスペルガーでも未来は切り拓けると思うので、ぜひ参考にしてみてくださいね。