ども、あすてんです。
名古屋のカフェでフリーランスの店長/イベンターとして、お店でお客さんと話すことを仕事にしています。
今回は「発達障害の人が接客業をするのは無謀なのか?」という悩みについて解説します。というのも、発達障害の人は主に接客業が苦手な傾向があるという話を別のブログで解説しました。
一般的には難しい接客業ですが、それでも「人と接することが好きだからやりたい!」という人も多いと思うんですね。
多くの経験の中から、「結局発達障害の人が接客業を経験することって無謀なの?」という問いについて、自分なりの答えが出たので、解説していきます。
・発達障害の人が接客業をすることは無謀なのか
・発達障害でも接客業を選ぶ際のポイント
・接客業で得られるメリットは計り知れない
ぜひぜひ、ご覧ください。
目次
発達障害の人が接客業をすることは無謀なのか
結論から言うと、無謀ではないです。
自分に合った働き方でやろうと思ったらいくらでもやれるからです。
接客業は発達障害の人の中でも難しいです。同時にマルチタスクをこなしたり、人間関係をうまく構築したり器用に立ち回る必要があるからですね。
ただ「難しい」から「無謀」となると、接客業の選び方が間違っている可能性があると僕は思います。
もちろん「発達障害の特性によって上手くいかない」ことは多々あると思います。
ただ、完全に無理ゲーという状況を防ぐことができれば、少し働ける可能性が見えてきませんか?自分が思う「接客業が無謀になる条件」はこちら。
①忙しさと人手不足
②障害理解がない
③頑張ってもできない
この3つを確認しないと、不毛な時間を過ごすことになるので気を付けましょう。
①忙しさと人手不足
一つ目は忙しさです。
単純に忙しい職場と忙しくない職場であれば、前者の方が簡単ですよね。
発達障害の方は、個人の特性によって接客業のあらゆる場面でミスをしてしまう可能性があります。
「防ぎようがないからしょうがない」のは確かです。ただ、出来るだけ防ぐ方法として、職場にどれくらい余裕があるかが重要になってきます。
忙しすぎる場所や人が少なすぎる場所だと、自主性が求められるので、出来て当たり前のレベルが高くなってしまうんですよね。
とくに、カツカツな状態で回しているところでは、即戦力が求められるので、できるだけ避けたほうが良いでしょう。
夜の居酒屋、駅構内のコンビニなど
②障害理解がない
出来ないことに対しての理解があるかどうかも大事です。
発達障害を相手に伝えることをカミングアウトと言いますが、「この部分が出来なくて~」という話をしたときに、業務内容を調整してくれるような職場だと、働きやすいと思います。
ぶっちゃけ、伝えるのが怖かったり、伝え方をミスするとダメなのですが、、
仕事に取り組むときに、謙虚で真面目な姿勢を持てるかという人間性と、伝え方のコツを掴むといいと思います。
発達障害のカミングアウトについてはコツがあるので、別記事を参考にしてください。
③頑張ってもできない
どれだけ意識して行動したとしても、全然仕事にならないのであれば、話は変わってきます。
ちょっと難しいレベルの仕事と違って、接客業の中でもとくに大変な仕事を選ぶと、求められるレベルと大きく乖離するので注意です。
以前正社員でホテル業界を選択して僕でしたが「流石にこれは頑張っても無理だな」というレベルだったので、数カ月しか続かず…。
無理してやるのではなく、難しいけど頑張ればついていけるレベルじゃないと、メンタルも崩す可能性があるので注意してください。
発達障害でも接客業をするときのポイント
ここからはさらに具体的に、僕が今まで経験した接客業の経験を用いて解説していこうと思います。
こちらが僕が経験してきたバイト一覧です。
・某ドーナツ屋さん→△
・コンビニエンスストア→✕
・居酒屋①→✕
・居酒屋②(オープニングスタッフ)→✕
・派遣の短期バイト(チケットもぎりや誘導)→〇
・高級路線スーパー→△
・介護施設→◎
・ハンバーグ屋さん→✕
・ペットショップ→△
・ホテルマン→✕
・カフェ店長→〇
ほとんどは失敗しました
はい、ほとんどは失敗しています。接客業はやっぱり難しいです。そう簡単にはいきません。
特に✕の項目の共通点としては、「忙しさ+頼れる人がいない(人間関係)」のダブルパンチが多かった印象。
ちょっと厳しい現実ですが、発達障害の人は忙しいときに足を引っ張っちゃいがちです。
そして、カバーできる人も忙しいと余裕がなくなるんですよね。職場の忙しさと頼れるかという部分は重要です。
ただ、うまくいった場所もあります。先ほどとは反対で「忙しすぎない+頼れる人」がいるときですね。
◎が付いてる介護施設なんかは、対応する方が全員障害を持っている方だったので、職場の人も温かい人が多く、非常に助かりました。
接客業といっても幅広いですが、ざっくりと職場の忙しさと人間関係を押さえることがめっちゃ大事です。
メンタルも重要です
△を付けた場所は、他の人のカバーがあったり、教えてくれるような人が多数いたのでギリギリ踏ん張れるという感じです。
ただ、△をつけた理由は、周りが助けてくれているのに、自分の中で「うまくいかない自分はダメだ」とメンタルが保てなかったのが敗因です。
いや、焦るんですよね。期待を裏切れないから。
学んだことは「もっと頑張らなきゃ」という気持ちで凹むのではなく、その分周りに還元しいく気持ちを持つこと。
「自分なんかダメだ」と遠慮していると、付いていけなくなるので、期待してもらっている分頑張ることが大事です。
相手が手を差し伸べてきたら、しっかり握って自分も行動で示さないといけないですからね。
接客業を始める時点で、苦労もするし失敗もします。
同時に助けてくれる人もいるので、頼ってくれるならその分努力して動く姿勢を持ち、ひたむきに努力できるメンタル・マインドを持つといいでしょう。
接客業で得られるメリットは計り知れない
接客業は発達障害の人からして、難易度の高さは否めません。
ただ「できないこと」に対して向き合う経験や努力は、乗り越えたときに糧になります。
人間関係で苦労するとしても「ここがダメだったんだ」「こういう時にこう動けばよかったのか」と学ぶことは、友達関係や恋愛関係まで応用できますからね。
また、自分に合った職場で、長い期間働くことができれば、大きな自信にも繋がります。
難しいとは思いますが、それでも挑戦したい人はぜひ接客業を始めてみてください!