ども、あすてんです。
今回は、Twitterでバズっていた「教えて!イチロー先生!」について書いていこうと思います。
「教えて!イチロー先生!」とは、SMBC日興証券とイチローのコラボWEB動画で、さまざまな問いに答えていく動画なのですが、、
シンプルかつ響く内容が盛りだくさんで、アスペルガー含む発達障害の人が見ても参考になる点がかなり多かったんですね!
もう何回も見ては「うんうん」とうなずいてしまう、「教えて!イチロー先生!」は、自分の中で教科書としたいくらい。
ということで今回は、独断と偏見で、アスペルガーのぼくの視点から「教えて!イチロー先生!」から学んだことを、発達障害の生き方に絡めて解説していこうと思います。
本記事の内容
この記事は2部制です。
前半:単純にいいなと思った魅力を紹介
後半:発達障害の生き方・向き合い方に活かせるなという部分を紹介
5分ほどで記事は読み終わります。5分後には、ちょっと発達障害に対しての向き合い方・付き合い方が変わるはずです。
目次
アスペ視点で見た「教えて!イチロー先生!」の魅力
「教えて!イチロー先生!」の魅力をいち早く語りたいですが、グッとその気持ちを抑えつつ動画を貼っておきます。
ちなみにですが、カット編集の際のこどもだちの声が、人によっては耳に響くかもなので、聴覚過敏の方は音量の調整をするといいかもです。
こちらが動画になります。
準備ができたので、さっそく、アスペルガー視点のぼくから見た「教えて!イチロー先生!」の魅力を書いていこうと思います。
孤独の状況でやりぬく力
まず、何と言っても伝えたいのがイチロー選手のたゆまぬ努力です。
シンプルに答えているはずなのに、言葉の節々から熱量が伝わりグッときます。
とくにグッと来たのは、あのイチローでさえ「自信を失ったことがある」と答えているシーンです。
百聞は一見にしかずなので、(8:24~)を見ていただけると。
質問者の「自信がなくなったことはあるか?」という質問に対し、野球では困ったことが無いが、海外でのチームメイトとのやり取りに挫折して苦しかった経験があります。
正直、スターの象徴と言えるイチローから、そんな言葉が出てくるとは思わなくないですか?
やはり、海外で野球をプレイするとなると、向き合うべき壁はたくさんあります。
とくに、実力・チームメイトのやりとり・プレッシャーに勝つための忍耐力はかなり必要になってくるんじゃないかと。
発達障害の人もまさしく「少数派」として、馴染めない環境で生きていかないといけません。
そんな中で、あの「イチローでさえも孤独を乗り越える努力をした」という部分は、かなり勇気を貰えます。
動画越しですが、真剣な表情から伝わる自分との向きあい方には胸を打たれます。マジで。
イチロー選手に感情移入する理由はアスペルガーぽいから
そして、なぜ僕がイチローにここまで感情移入する理由。
それは、「イチローもアスペルガーの可能性があるんじゃないか?」と個人的に思うからです。
「みなさん知っていますか?」イチローのびっくりするほどのこだわりの強さを!
細かい説明は不要。イチローのおそるべきこだわりを見てください。
①翌日のゲーム時間から睡眠・食事の時間を完全に決定
②マリナーズ時代は年単位で同じものを食べる
③同じ音楽を2・3時間聴いても平気
④20年以上同じスペックのバットを使い続ける
⑤目の老化を防ぐためにホテル部屋は全部ムーディーな雰囲気に
⑥周りがビールを飲んでいようと、グラブは試合後に絶対磨く
この時点で、かなりこだわりが強いということは、説明するまでもありません。
ここまで突き詰める理由としては、限りなくノーストレスな状況をつくることで、結果を出すためらしいですが、、
それにしても圧倒的すぎます。
勘づく人は、ここで「イチローはもしかしたらアスペルガーでは?」と思う方も多いのではないでしょうか。
実際、発達障害のアスペルガーとは公表されていません。
ただ、ここまでこだわりの強さを見ると、そこから学べる姿勢もありそうですよね。
他の部分の魅力
また、大人が見ても「うんうん」と納得できる面白さもあります。
そして、シンプルに回答する姿から「こうやって伝えればいいんだなぁ」と伝えるスキルの勉強にもなるんですよね。
もう勝手に「アスペルガーなのでは?」というイチロー像が作られてしまっています。
ただ「マイノリティの立場からどうやって這い上がってきたか?」という視点で、勉強できることはたくさんあると思います。
なので、さらに深堀して考察していきます。
「教えて!イチロー先生!」でアスペのぼくの心が響いた場面3つ
多くの質問がありますが、その中でも発達障害の人が生かせそうなものを3つ紹介します。
- 好きを仕事にするとどうなるか
- 「出る杭は打たれる」の向き合い方
- 理想の夫婦の向き合い方について
順番に解説します。
好きを仕事にするとどうなるか
(動画1:40~)「寿司屋を開きたい」といった質問に、好きを仕事にする難しさを伝えるシーンです。
お寿司が大好きなのが自分の仕事になると 大変なことがほとんどで心から楽しめなくなる現象が起きる。それを受け止めて頑張れるのは好きかどうかがポイント。
僕も野球をやってる時に小中学生の時の楽しさは全くゼロ。なぜなら責任が伴うから。
引用:「教えて!イチロー先生!」より
ここは、すごく納得しました。
多くの人が好きを仕事にしたいと言っていますが、好き=楽ではありません。
というのも、仕事になると責任感が伴い、常に失敗と向き合いつづけないといけないから。
これだけ野球を突き詰めていたイチローでさえ、プロになってからの楽しさは0だといってますからね。言葉の重みがすごい。
発達障害のコミュニティの中でも、「好きを仕事にしよう!強みを生かそう!」という考えがすごく流行っています。
ぼくも間違いなくその意見に指示するのですが、大事なのは嫌な事や大変なことと向き合うタイミングも必ず来るという点です。
「じゃあ好きなことって仕事に出来ないのかよ」と思われるかもしれませんが、そんなことはありません。
「好き」という感情だからこそ、壁を乗り越えられる可能性も高いからです。
ぶっちゃけ、ずっと好きでいることは難しいと思います。
ただ、発達障害の人のこだわりや過集中は、そういった壁も乗り越えやすいんじゃないかなと個人的に思います。
多くの発達障害の当事者の方と会ってきましたが、やっぱりみなさん「好き」に対する熱量が凄いですからね。
「世にも奇妙の物語のバックナンバーを理解してほとんどのストーリーを言える」
「読書好きで、小説から歴史哲学までの知識を豊富に持っていて、何時間も喋れる」
「文章を書くことが得意で、小説家として活動している」
いままで会ってきた発達障害の方のこだわりの強さは計り知れません。
やっぱりここぞというときに大切なのは「好き」という感情。
向き合う壁をしっかりと把握したうえで、好きを生かすっていう流れが大事ですね。
「出る杭は打たれる」の向き合い方
(動画5:48~)「出る杭は打たれる」の向き合い方について。
社会生活を営む上で、出る杭ってひっかかりますよね。
そんな問いに対してのイチローの答えは
簡単ですよ。もっとでちゃえばいい。突き抜ければいい。 突き抜けたら「こいつはもう手に負えない」となるので。
この発想は言われてみて、めちゃくちゃに納得しました。
最初は目立ってしまって打たれるかもしれません。だけど、打てなくなるくらいまで突き抜ければ何の問題もないです。
中途半端な時期では、とやかく言ってくるひともいるかもですが、突き抜けちゃえば問題なし。なぜなら、地上と雲の上くらい土俵が違うからです。
実際、スティーブジョブスや米津玄師など発達障害でも成功している方の共通点は、突き抜けているからだと思います。
個人的にもったいないと思うのが、発達障害で悩んでいる人「普通にならなきゃ」という意見です。
もちろんそうなのですが、なにも全部普通になる必要はないのかなぁと、個人的には思います。
仕事の場面では普通に寄る。趣味や個人の場合は、個性を生かして突き抜ける!という姿勢を持っていると、自分に対して自信もつくんじゃないかなと思っています。
ぼくも昔はホテルマンで消耗して「こんな社会じゃ生きていけれない…」と絶望しましたが、フリーランスになってからは、変わりました。
普通になりすぎると逆に埋もれちゃうからです。
なので、お店でも、とにかくトークしたり。発達のイベントを1年間やったり、Twitterでずっと1年間発信活動を続けたり、頑張って目立とうとしています…(笑)
なかなかバランスは難しいですが、とことん突き詰めるという選択肢も1つあるといいのではないでしょうか。
理想の夫婦の向き合い方について
(動画6:17~)最後に「理想の夫婦の関係とは?」という人生の大きなテーマに対してのイチローの答えです。それは
わからない。結婚なんてギャンブルですから。
と一蹴します。なかなかパンチの利いた答えですね(笑)
ただ、理由もあって、
お付き合い中に全部わかったらつまらないし、結婚してから分かることもある。理想に向き合うより、理想を作り上げる方がいい。
という、これまた真理をつくイチロー…。
たしかに、そもそもどうなるかはわからないですもんね。
また、理想の一致から入ると「こんなはずじゃ…」と減点方式になりやすいというデメリットもあったりします。
相手に期待しちゃうんですよね、ついつい。
すごくシンプルに認知の歪みをとる方法だけど「物事は全部相手が決めること」と思うとすごく楽。
「こんなにもやったのになんで?」という感想は、主観であって、どう思うかは相手に決定権があるから。
期待しないこと。期待しないと、突然相手からプレゼントを渡される感覚なので幸せになれる。
— あすてん(アスペルガー店長🔥) (@Kojirase_tencho) June 24, 2020
基本的に期待しないことで、準備していないときにリターンが返ってきたりして、最高にテンションが上がったりするので、オススメです。
理想を一緒に作ればいいという視点もすごく参考になって、これは発達障害の方が社会でうまくいくためのライフハックとしても使えると思うんですよ。
「自分が働きやすいように配慮してほしい」という姿勢は大事ですが、理想を言うばかりではやっぱりどちらかが消耗しちゃいますからね。
そうではなく、一緒に理想を作る。
発達障害関係なしに、すり合わせる相手目線の行動や姿勢と積み重ねることって、やっぱり重要なんですよね。
相手も一人の人間なので、こうやってお互いが分かり合える基盤を作るのって本当に大事だなと感じます。ありがとうイチロー。
もっと自信を持っていい
今回の記事は終わりです。軽く感想を書こうと思ったのですが、熱が入りすぎちゃいました。
今回抜粋した質問は3つですが、他にも「恋愛とは?」「宿題する意味は?」と、誰もが思う疑問に対してもイチロー節で回答するのが面白いです。
あっという間に10分見れて、さらに勉強になるので、ぜひぜひゆっくり動画をみて、今後の人生に活かしてみるのはいかがでしょうか。
ぼくも、もう一度見直します(笑)
ていうことで、ありがとうございました。